荘智淵コーチと高承睿選手 師弟コンビでパリ五輪へ
「台湾卓球界の父」荘智淵はかつて六度のオリンピックに参加し、台湾代表卓球チームを率いて世界のトップ選手たちと対決してきた。このたび彼の弟子である高承睿がその教えを受けつぎ、男子シングルスに出場する。
荘智淵は高雄の卓球一家に生まれ、幼い頃から両親や兄と共に球を打ち始め、17歳で台湾代表選手となり、台湾チームに素晴らしい成績をもたらしてきた。2004年に初めて出場したアテナオリンピックでは男子シングルスのベスト8に入り、2012年のロンドンオリンピックではベスト4に入るなど、台湾における男子卓球シングルスのベスト記録を常に更新してきた。
「選手が試合で打つ球にはその選手の性格が表れる」というが、剛速球を特徴とする荘智淵は、常に対戦相手に大きなプレッシャーを与えてきた。ベテランとなった今でも試合での闘志は衰えることなく、常にベストな状態を保っている。
2008年、荘智淵は高雄市鼓山区に「智淵卓球運動館」を設立し、少年から大人まで、多くの台湾代表選手を育成してきた。なかでも19歳の高承睿は師匠の後を受けつぎ、今年初めてオリンピックに男子シングルスで出場する。
世界ランキング32位の高承睿は、小学校卒業後、荘智淵に師事するため実家を離れて高雄に移住した。安定したプレイスタイルで知られる彼は、数年後には台湾代表選手に選ばれ、2022年アジアユース卓球選手権大会のU19男子シングルスに出場し、同種目で台湾初の銀メダルを獲得した。
オリンピックを間近に控え、24歳差の師弟コンビは毎日トレーニングで技術面の細かな調整を進めている。荘智淵は次の世代に経験を伝えることに喜びを見出し、「自分の教え子とともにオリンピックに挑むことができて、とてもうれしい」と語る。高承睿は、師匠のアドバイスを胸に刻み、一つ一つの試合に全力を尽くし、他の選手とともに台湾に栄光をもたらしたいと語った。