ピンク色の花の海 宝山はロマンチックな桜の季節

　三寒四温のこの頃、高雄市桃源区の宝山にも春の気配が漂い始めた。海抜約1500メートルの高さにある「宝山二集団桜花公園」では、1月中旬より花が咲き始める。

　「宝山二集団桜花公園」の敷地は約36.9ヘクタールあり、5千本近くの桜の樹が植えられている。地元のブヌン族が緑化と整地に力を入れた結果、ここは桜の名所として観光客に知られるようになった。園内には濃いピンク色の花が魅力的なカワヅザクラ、枝いっぱいに咲く花が美しいピンクレディ（粉紅佳人桜）、淡い色の花びらが優雅なソメイヨシノ、幾重にも重なる花びらが華やかな八重桜の4種類の桜が植えられており、それぞれに開花時期や特色が異なる。

　山々に囲まれた園内の遊歩道の両脇には、満開の桜の樹が立ち並び、幻想的な花のトンネルを作っている。ピンク色の花びらがヒラヒラと舞うロマンチックな光景に、思わず時間を忘れてしまいそうだ。歩道の先にある展望台からは周囲の山々が遠くまで見え、美しいピンク色の花の海を俯瞰することができる。

　宝山社区発展協会の林武雄理事長は、開花シーズンに山に向かう車で渋滞が起きないよう、二集団が提供する送迎バスの利用を呼び掛けている。駐車場探しに煩わされることなく、現地でゆっくりと花見を楽しみ、桃源区の春の景色を満喫しよう。