Love Kaohsiung 愛.高雄No.362025/04
眷村の新たな魅力を発見 ゆるやかな時間を楽しむ
おしゃれに生まれ変わった高雄の眷村は、静かで上質な時間を過ごすのにぴったりの場所だ。
Amengin 梅琴洋行

かつて伝統的な四合院で家族と暮らしたことのある店主は、この眷村の古民家に一目惚れした。店名の「Amengin」は、祈りの言葉「アーメン(Amen)」とお酒の「ジン(Gin)」からインスピレーションを得たものだ。発音が英語の「Amazing」にも似ていることから、聖書の「水がワインに変わる奇跡」のエピソードが連想され、開店を祝福するのにぴったりの名前だと感じたという。

日本式の木造家屋に陽光が差し込み、木のぬくもりが格別に感じられる。メニューは日本定食、眷村名物の手作り水餃子、バナナシャーベットの特製フロートなどバラエティに富むが、なかでも建物のレンガを模した四角い「昭和プリン」は当店の看板スイーツだ。食事を楽しんだ後は、店内でもらえる無料地図を片手に、左営区の眷村「建業新村」を散策してみては?

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書眷味 Books & Café

店名は「書」と「眷村」を組み合わせたもので、古本屋と眷村のレトロな共鳴を感じさせる。当店の看板助手は、ゴールデンレトリバーの「萌萌(モンモン)」。店主は大の犬好きで、店内にはペット書籍の専門棚が設けられているほか、ペット同伴での入店も歓迎されている。

店主は「当店では、照明などでわざとらしい雰囲気をつくるようなことはしません」と笑顔で語る。壁をつたう植物や庭の落ち葉など、日々の生活を感じさせる一つ一つの事物が、我が家のようなくつろぎの空間を生み出している。人々は淹れたてのシチリアコーヒーと軽食に舌鼓を打ち、お気に入りの一冊を手に、思い思いの静かな時間を過ごしている。

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