Love Kaohsiung 愛.高雄No.362025/04
台湾野生茶の「康普茶」原住民集落で醸造するお茶のシャンパン
桃源区の宝山集落出資の杜宝珍さんは、台湾の山地に原生する野生茶を用いて甘酸っぱく爽やかな「康普茶(コンブチャ)」を醸造している。彼女は伝統的な製法に現代的でおしゃれなデザインを加味した高雄地元ブランド「JANKOMBU珍康普茶」を設立した。

杜宝珍さんの祖父は60年前、一家の所有地で台湾野生茶の保護栽培を始めた。その取り組みは杜宝珍さんの両親に引き継がれたが、高齢で苦労しながら農作業を続ける両親を見かねた彼女は、看護師の仕事を辞めて故郷に戻った。そして、土壌に優しい栽培方式を受け継ぎながら、地元集落の上質な原生茶葉を広めるべく智慧を絞った。

杜宝珍さんは今、一家が経営する「哈娜谷原生山茶園」で野生茶を自然栽培している。手摘み、殺青、揉捻などの工程を経た茶葉は、天然醸造工法で小ロットずつ醸造され、シャンパンのような繊細な口あたりの康普茶になる。「ブランド設立時に目指したのは、地元高雄の台湾原生山茶を応援することでした。皆さんが康普茶を飲む一口一口が、地元の小規模農家へのサポートになります」と杜宝珍さん語る。

「JANKOMBU珍康普茶」では、地元集落の名産を食材として取り入れ、「レギュラーブレンド」、「馬告(マーガオ/山胡椒)&ジンジャーレモン」、「キンモクセイ&カラスザンショウ」、「バラ&ローゼル」などの新しい味を開発した。一口目はまず少量を口に含むようにして味わい、適度に薄めて飲むのがお勧めだ。エスプレッソコーヒーに加えるとレモンコーヒーのような味わいになり、ビールに加えるとフルーティなカクテルになる。味わい方はさまざまで、無限の可能性を秘めている。


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