高雄港から澎湖島へ 美しい船の旅
高雄から澎湖諸島へは、飛行機で行けるだけでなく、貨客フェリー「澎湖輪」で行く青い海の航路も旅行客に人気の選択肢だ。
高雄港第1埠頭の乗船場に来ると、台湾で最大トン数を誇るこの貨客フェリーの斬新な船体に目を奪われる。澎湖輪は2023年、高雄~馬公航路で34年にわたる任務を終えた「台華輪」の後継船として採用され、海上輸送に新たな風を吹き込んだ。

交通手段としての機能性のみを重視してきたこれまでの船とは異なり、「澎湖輪」は日台チームの連携により、全体として美観を重視したデザインが採用された。白を基調とする船体に黒い曲線が船首の輪郭をくっきりと浮かび上がらせ、アクセントの朱色が躍動感を表現している。青い海を航海する姿は、まるで水面に現れたクジラのようだ。また、船内は木の暖かみや海のモチーフを感じさせる空間となっている。

澎湖輪には約600人の旅客が乗船できるほか、車両の直接乗り入れを可能とする昇降設備がある。客室は日本風のシンプルなデザインで、レストラン、カフェ、子どもの遊び場などの共有施設があり、甲板に出て海面や遠方の水平線の景色を楽しむこともできる。また、エレベーターが船の各階に通じ、バリアフリーの寝台車や点字表示があるなど、高齢者や車椅子の乗客にも利用しやすい。

美しい海をゆったりと進む「澎湖輪」は、単なる交通手段ではなく、乗船自体が旅の目的となる。船に乗った瞬間から、海の旅が始まる。

從高雄啟航 開啟臺澎美學之旅
文/Winnie
攝影/曾信耀
從高雄到澎湖,除了飛機外,搭乘「澎湖輪」欣賞景色優美的藍色公路,是旅客出遊的熱門選項。
來到高雄港1號碼頭登船處,這艘全臺最大噸位的客貨輪,嶄新的船體讓人眼睛為之一亮。澎湖輪自2023年起投入高雄至馬公的航線,接替服務長達34年的臺華輪,開啟海上運輸新局。
有別於過去僅注重交通工具的功能性,臺日跨國團隊將美學導入澎湖輪整體設計。船體外觀以白色為主調,搭配黑色曲線勾勒船首、橘色線條增加動感,在藍色大海中航行,宛如虎鯨浮出海面,內部以木質調營造溫暖且具海洋意象的空間。
澎湖輪可載運旅客約600人,船上「駛上、駛下」的設備,可讓車輛直接開進船艙。艙房採日式簡約風格,設有餐廳、咖啡廳、兒童遊戲室等公共區域,還能到景觀甲板遠望海面及天際線。另外,船上的電梯可以直通各樓層,並設有無障礙臥舖與點字標示,體貼高齡者及使用輪椅的旅客。
登上澎湖輪體驗海上慢活美學,讓渡輪不僅止於一般的交通工具,而是另一個目的地,彷彿旅程在船上已經展開。