メタバースへと進む高雄

　専用のゴーグルを装着すると、目の前の景色が一変する。エジプトのピラミッドに瞬間移動したかと思うと、次は火星旅行へ……。これは、今話題のVR（バーチャル・リアリティ）が見せる情景だ。VRはメタバースへの入口となる重要な技術の一つであることから、「5G AIoTスマートシティ」を目指す高雄市も早くからこれに力を入れ、学術・技術・芸術分野の連携を図りながら全面的な開発を進めている。

　高雄の大型複合商業施設SKM Parkの一角にある「VIVELAND」は、台湾大手電子メーカーHTCが手がけるVR体験施設だ。300坪を超える空間に「バーチャル博物館」をはじめとする30種のVRアトラクションが並び、来場者は数々のVRアトラクションを楽しみながらメタバースの世界に触れることができる。メタバースの概念が世界中で広まれば、人々はVR装置を介して虚構と現実がひとつにつながるバーチャルな3D世界で交流し、地理的に離れた人々の距離が縮まっていく。未来を切り開く新しいトレンドであるメタバースの世界において、VR装置は人々を無限のイマジネーションの世界へと結びつけるインターフェースの役割を果たす。

　VIVELAND高雄店の郭振賢経理によれば、HTCはVRの活用範囲を消防演習や研修訓練などの分野にも広げ、さらにはショッピングなどの日常サービス機能と結びつけることで、メタバース関連のサービスを一つに統合する産業プラットフォームを作り出したいと考えている。

　義守大学デジタルメディア学科の孫志彬主任によれば、同大学ではデジタルメディア学科に付属するメタバースゲームセンターとテクノロジー芸術デザインセンターを統合し、産学連携の推進やメタバース人材の育成に取り組んでいる。

　高雄市はVR映画の育成にも尽力している。高雄市電影館の企画する「高雄VR FILM LABプロジェクト」では、台湾オリジナルのVR映画をすでに20作以上発表し、ベネチア映画祭、カンヌ映画祭、サンダンス映画祭など世界の名だたる映画祭で好成績を収めているほか、駁二芸術特区内に台湾初のVRシアターを設立し、VR映画や没入式コンテンツなどを上映している。

　孫志彬主任はメタバースの今後のトレンドについて、まずはNFT（非代替性トークン）、ブロックチェーン、VRなどの技術を応用しながら、虚構と現実を相互につなぐプロダクトの開発を進め、その後はメタバース空間におけるバーチャルシティやEコマースなどの機能をスマートシティのサービスに結び付けていく流れになるだろうと語った。高雄市は亜洲新湾エリアに集積する5G産業を中心に、産官学での連携を図りながら、メタバース時代への備えを進めている。

高雄前進元宇宙

　　戴上VIVE顯示器，眼前的世界倏然改變，瞬間移動到埃及金字塔，接著又飛上火星……，這情境是現今炙手可熱的虛擬實境(Virtual Reality, VR)。VR作為前進元宇宙重要技術之一，高雄早已全面布局，整合學術、技術與藝術，打造高雄成為5G AIoT智慧城市。

　　高雄SKM Park內的VIVELAND VR虛擬實境樂園，帶給觀眾身歷其境的感受，這是宏達電HTC在高雄傾力打造的VR遊樂體驗空間，以遊戲應用作為進入元宇宙的敲門磚。超過300坪以上的空間，擁有超過30款包括虛擬博物館等VR遊戲。隨著元宇宙話題全球延燒，民眾透過VR技術進入虛實整合互通的3D虛擬世界，打破疆域進行互動，被視為是開啟未來的新趨勢，藉由VR顯示器，開啟使用者對元宇宙的無限想像。

　　HTC希望把VR技術應用到消防演習、教育訓練等教學上，並且連結生活消費等機能，打造元宇宙生態鏈產業建構。」高雄店經理郭振賢解釋道。

　　義守大學數媒系主任孫志彬表示，義守大學將整合數媒系的元宇宙VR遊戲中心及科技藝術設計中心，並積極進行產學合作，培養元宇宙領域相關的人才。

　　市府在VR影像上也不缺席，高雄市電影館「高雄VR FILM LAB計畫」，推出超過20部臺灣原創的VR電影，在威尼斯、坎城、日舞等影展上皆有獲獎成績。並在駁二藝術特區設置VR體感劇院，這可是全臺灣第一間放映VR電影、沉浸式內容體驗的藝文空間。

　　對於元宇宙未來趨勢，孫志彬主任表示，從運用NFT、區塊鏈、VR等創新科技，進行虛實整合的產品開發，到未來結合智慧城市的元宇宙虛擬城市、元宇宙電子商務等，高雄以亞灣5G產業為起點，產官學聯手，迎接元宇宙時代。