重量挙げ謝孟恩選手、総合格闘技尤凱文選手 二人に共通する勝利の鍵は「自信と着実さ」
謝孟恩氏は、高雄市桃源区出身の重量挙げ選手だ。今年タイのプーケットで開催された「2024 IWFワールドカップ」では、スナッチで155㎏、クリーン&ジャークで200㎏を持ち上げ、自己最高記録を更新した。各地の大会で成績を伸ばす彼は、台湾スポーツ界における重量挙げの期待の新人として注目され、2026年に名古屋で開催されるアジア競技大会や2028年ロサンゼルスオリンピックでの活躍が期待されている。
僻地に故郷を持つ謝孟恩氏は、重量挙げに取りくむのは単なる興味だけでなく、大会の賞金で家族を支えたいという思いがあるからだという。彼は小学生のときに重量挙げで身を立てるという夢を抱いて以来、常に真剣な態度でトレーニングに向き合ってきた。重量挙げはバスケットボールやバレーボールなどの団体競技と異なり、「毎日バーベルや重量プレートと向き合う」日々の連続だ。競技での成績を伸ばすには、瞬発力や全身の協調性だけでなく、目標を諦めない精神力がより重要であり、自分の殻を破るには強固な自信が不可欠だという。
高雄市茂林区萬山集落出身の総合格闘技選手である「カイザー」こと尤凱文氏も、勝利の鍵は自身の態度にあると強調する。柔道や散打を得意とする彼は、2023年タイで開かれた第1回アジア総合格闘技大会で優勝し、現在はスポーツジムでコーチを務める。
総合格闘技は柔道、ボクシング、散打などの格闘技を組み合わせた総合力が求められる競技である。尤凱文氏は「派手な動作や美しい投げ方などは追求しません。何よりも勝つことが重要です」と語る。勝つために重要なのは見た目の華麗さではなく、その技の有効性と実効性なのだという。
尤凱文氏は、かつてコーチから贈られた「物事の核心に触れれば、偽物も本物になる」という言葉に大きな影響を受けた。この言葉から、どんな仕事でも力の限り最善を尽くすことの重要さを知ったのだという。技と戦略を磨くために常に思考を怠らない彼は、現在は自身がコーチとなってその力を発揮し、「自分の殻を破る」ことの重要性を生徒に伝え続けている。