宗廟の伝統美を守る彩色画絵師 蘇栄仁さん
伝統的な寺院や廟は木造であるため、湿気や乾燥により痛みやすい。実は、絵画装飾は見た目が美しいだけではなく、建築物を保護する効果があり、美観と実用を兼ね備えているのだ。今回私たちは、高雄市の認定する伝統工芸「伝統彩色画」の保存者である彩色画絵師蘇栄仁さんの案内のもと、伝統建築における彩色画の特色や美しさについて学んだ。
まずは、生き生きとした表情の「門神」に目を奪われる。門神を描くことは、来訪客が近くから鑑賞できるため、高い芸術性が求められるが、絵師にとっては実力を大いに発揮できる仕事である。高い天井の梁の下側に飾られる横長の絵画には、主神の生涯や歴史など、ストーリー性の豊かな題材が描かれることが多い。蘇栄仁さんは、「いちばん難しいのは歴史上の物語や人物です。歴史の物語をよく理解するだけでなく、書道や詩の素養も必要で、構図や比率も適切でなければなりません」と語る。こうした横長の絵画には、地元の文化や歴史、特色を取り入れるようにしているそうだ。例えば、高雄市茄萣区の宗廟「榴陽王 三聖始祖公館」に飾られている蘇栄仁さんの作品には、地元茄萣区の海岸や「興達港」の風景が描かれている。
蘇栄仁さんは水墨画、スケッチ画、花鳥絵画などを描く芸術家からそれぞれの絵画の長所を学んでいるという。そのため、彼の作品には遠近感や透視法の手法が採り入れられ、配色も鮮やかで洗練されている。一方で、「昔の姿をそのまま再現する」というモットーのもと、伝統工芸の技法と本質を継承するためにも尽力し、多くの古刹の修復チームを率いてきた。蘇栄仁さんは、「私にとって、宗教信仰と彩色がの結びつきを表現することは一種の使命です。より多くの人々に、伝統彩色の文化的価値を知ってもらえれば」と語った。
傳統彩繪藝師蘇榮仁 守護宗廟藝術
文/李曉萍
攝影/Cindy Lee
圖片提供/蘇榮仁
傳統寺廟為木造構造,容易受潮腐蝕或風乾而減短壽命,彩繪可保護建築,實用又美觀。名列高雄市傳統工藝「傳統彩繪」項目保存者的藝師蘇榮仁,帶領我們走入寺廟,欣賞廟宇彩繪獨樹一幟的美學。
栩栩如生的門神,因可近距離觀賞,藝術性要求最高,能完整展現畫師的功力;而高懸樑枋上的垛仁,多以主神生平、歷史沿革為主題,述說著豐厚的故事。蘇榮仁說:「最困難的是畫歷史典故人物,要了解歷史故事、書法寫得好、詩句懂得多、構圖比例也要恰當。」在垛仁的繪製上,他時常融入地方文史與在地特色,比方在茄萣區榴陽王三聖始祖公館中,茄萣海岸風光和興達港,就躍然於蘇榮仁繪製的掛軸上。
蘇榮仁向水墨畫家、素描、花鳥畫等各領域藝術家學習,汲取東西繪畫長處,因此他的作品有遠近透視概念,配色鮮豔不俗。他堅持「修舊如舊」,努力保持傳統工藝的技法與本質,也帶領團隊修復許多百年古剎:「呈現結合宗教信仰的傳統彩繪,對我來說是一種使命,我希望能讓更多人認識並珍惜傳統彩繪的文化價值。」