台湾パイナップル工場の黄金時代を偲ぶ
台湾鉄道「九曲堂駅」の隣にある「台湾パイナップル工場」は、1925年に建設された「泰芳商会」の九曲堂パイナップル缶詰工場跡を利用した観光施設であり、日本統治時代に建設されたパイナップル缶詰工場の建物が残されているのは台湾でもここだけだ。

台湾は果物の王国と呼ばれるほど果物の生産が盛んで、温暖な気候はパイナップルの栽培に適している。台湾縦貫鉄道の沿線にある高雄の大樹区では、最盛期には11軒ものパイナップル缶詰工場が建てられた。工場敷地内に保存されている3棟の赤レンガ洋風建築は、それぞれ「パイナップル産業展示館」、「大樹文史展示館」、そしてパイナップル製品やデザイングッズを販売する「旺來会社」の店舗として利用されている。

展示館には、各時代の大小さまざまなパイナップル缶詰のラベルが展示されており、そのコレクションの完全さは台湾随一だ。また、日本統治時代の機器の外観を模した半自動缶詰機が1台あり、参観者は楽しく缶詰め作業を体験できる。また、休日には一日数回のガイドツアーも催されているほか、敷地内には十数品種のパイナップルが栽培されており、台湾のパイナップル産業について身近に学ぶことができる。

かつては多くの女工たちが黙々と手作業でパイナップルのヘタやトゲを取り、芯をくりぬき、台湾の家計や産業全体を底支えしていた。展示されている古い写真や当時の工具は、女性労働史の観点からも近年その価値が見直されつつある。
台湾パイナップル工場は、まるで百年の歴史が詰まった缶詰めのようだ。爽やかな果実の香りとともに、台湾の文化を味わう旅はいかが?

回「旺」黃金年代 臺灣鳳梨工場
文/蔡蜜綺
位於九曲堂火車站旁的「臺灣鳳梨工場」,前身為1925年建成的「九曲堂泰芳商會鳳梨罐詰工場」,是全臺僅存的日治時期鳳梨罐頭工場建築。
臺灣是水果王國,溫暖氣候適合熱帶水果鳳梨生長,大樹當地因鐵路縱貫線,最興盛達11家罐頭工場設立於此。園區內三幢建築保有紅磚洋房的特色,包括「鳳梨產業展示館」、「大樹文史展示館」,以及販售鳳梨產品及文創商品的「旺來會社」。
館內展示全臺最完整鳳梨罐頭標籤,不同時期、尺寸的罐頭,還有一座外形復刻日治時期的半自動封罐機,提供遊客罐頭封罐的趣味體驗,也提供假日定時導覽。園區內種植十多個品種的鳳梨,讓人對鳳梨產業有更切身的認識。
當年還有一群默默無名的女性勞工,她們為一顆顆鳳梨手工去芽目、挖果心,撐起家庭經濟外,也撐起整個產業的基礎。透過老照片與工具展示,這段女性勞動史得以被重新看見。
來到臺灣鳳梨工場,像是打開封藏百年的罐頭,在果香伴隨下,開啟一趟深度文化之旅。